[Blues Collection] 8 Light Harmonica Songs
ハーモニカは他の楽器に比べてとても安価で身近な楽器です。
かつて生活が困窮していた多くの若いブルースマンはハーモニカから楽器を始めています。
あのロバート・ジョンソンも最初はハーモニカ奏者でしたし、ジョン・リー・フッカーも演奏しています。
さて、今回はそんなハーモニカのフィーリング的に「軽快な」曲を8つ紹介したいと思います。
ハーモニカの軽快な曲の紹介
“Have A Good Time” ビッグ・ウォルター・ホートン
by Big Walter Horton
先ずは、1956年にビッグ・ウォルター・ホートンがリリースした曲。
シェイキー・ホートン(Shakey Horton)の名前でクレジットされています。
1972年に再リリースしたこのYouTubeバージョンはとても軽快なノリでいいです。
ジェームス・コットン(James Cotton)やリトル・ウォルター(Little Walter)へもハーモニカを教え次の時代の礎を築いた人物です。
“Got the Bottle up and Gone” サニー・ボーイ・ウィリアムソン1
by Sonny Boy Williamson Ⅰ
1937年に元祖のジョン・リー「サニー・ボーイ」ウィリアムソン(John Lee “Sonny Boy” Williamson)がリリースした曲。
オリジナルは1933年にピカニニー・ジャグ・バンド(Picaninny Jug Band)がリリースしたものです。
もう一方のサニー・ボーイ・ウィリアムソン(アレックス・ミラー)と違い軽快な曲が多いです。
“Rocket 88” ジェームス・コットン
by James Cotton
1966年にジェームス・コットンがリリースしたハーモニカバージョン。
オリジナルは1951年にジャッキー・ブレンストン(Jackie Brenston)がリリースしたものでロックン・ロールの先駆けとも言われている曲です。
当時のモンスターカー「オールズモビル 88」をイメージしたもので、搭載されたV8エンジンは「ロケット」とも称されていたようです。
車をイメージしているだけあってとても軽快でいいですね。
“Honeydripper” ビッグ・ジョン・レンチャー
by Big John Wrencher
1975年にビッグ・ジョン・レンチャー(Big John Wrencher)がリリースしたバージョン。
オリジナルはジョー・リギンズ(Joe Liggins)が1945年にリリースしたもので、ビルボードのR&Bチャートを18週連続首位を取るすごい記録をもつ曲です。
“Honeydripper” とは男性を指しますが、ちょっと卑猥な意味が含まれているスラングのようです。
“The Coon Hunt” レヴァランド・ゲイリー・デイビス
by Reverend Gary Davis
1964年のアルバム「The Guitar & Banjo Of Reverend Gary Davis」のに含まれた一曲。
フィンガーピッキングの名手であるゲイリー・デイビス(Gary Davis)はハーモニカにも長けています。
彼の軽快なインストゥルメンタルの曲です。
“Boogy Fool” スヌーキー・プライアー
by Snooky Pryor
スヌーキー・プライアー(nooky Pryor)が1949年に録音した二枚目のシングル曲です。
軽快なブギサウンドでハーモニカ、ギター、ベースの共演が気持ちいいです。
プライアーはハーモニカを吹くとき小さなマイクを手に包み込んでアンプから音を鳴らすことを最初にやったとされる一人です。
“Ain’t That Lovin’ You Baby” ジミー・リード
by Jimmy Reed
1956年にジミー・リード(Jimmy Reed)がリリースした曲でその年のR&Bチャートで年間51位にまでになったシングルです。
ジミー・リードの曲は親しみやすく、とても多くのミュージシャンによるバージョンがリリースされています。
軽快なこの曲も、ロッド・スチュアート(Rod Stewart)、エリック・クラプトン(Eric Clapton)、ローリングストーンズ(The Rolling Stones)などの大物がカバーリリースしています。
リードはギターを弾きながらハーモニカホルダーを使ってハーモニカを吹いていました。
“Good Morning School Girl” サニー・ボーイ・ウィリアムソン 1
by Sonny Boy Williamson Ⅰ
軽快なハーモニカの最後は、また「近代ブルースハープの父」サニー・ボーイ・ウィリアムソン1(Sonny Boy Williamson Ⅰ)です。
1937年にブルーバードレコードで録音したウィリアムソンの初レコーディング曲です。
とても多くのミュージシャンのバージョンがリリースされているブルーススタンダードです。
34歳という若さで亡くなっていますが、短い時間で残した影響は大きく、もっと長く活動を続けられたらと思うと残念で仕方がありません。
まとめ
ハーモニカの軽快な曲を8本紹介しました。
軽快な曲の筆頭はサニー・ボーイ・ウィリアムソン1(Sonny Boy Williamson Ⅰ)ではないでしょうか。ハーモニカをブルースの中でリードとしての地位を築いた功績はとても大きいです。
次回はハーモニカの「ゆったり、さわやか」な曲を紹介したいと思います。